組合員活動報告
生協の存在意義「コモン」とは何か一緒に学ぼう!
2025.2.6
□開催日:2025.2.6(木)
□主催:理事会
□会場:西宮市民会館 中会議室301
奈良女子大学准教授の青木美紗さんをお招きし、「コモン(=共有資源)から考える生協」についてお話しいただきました。青木さんは、ネパールでの経験を通じて、経済的に厳しい環境でも人々が助け合いながら暮らす仕組みに感銘を受け、協同組合について研究をされています。
鍵となるのが「コモン」という考え方。みんなで共有する資源や仕組みのことを指します。
かつての日本には入会地という共有の里山や漁場がありました。誰かが独占するのではなく、適切なルールのもとで共同管理をし、みんなが恩恵を受ける仕組みが特徴です。
そして、協同組合である「生協」もまたコモンの一つです。組合員が出資し、利用し、運営にも参加もすることで、共同管理する共有資源となっているのです。
また、生協は、単なるスーパーとは異なり、安全な商品を購入→公正な価格で生産者を支援→地域経済を守る→利益を組合員に還元する、という持続可能な循環を生み出せる仕組みを持っています。近年、グローバル化が進むことによって、世界の資本家に富が集中し、大企業が安価で便利な商品を提供する一方、地域産業の衰退や環境破壊、労働搾取、貧困、健康被害といった問題が深刻化しています。
この状況の中で、生協は、そのような問題を生まずに、地域の経済を循環させる「コモン」としての役割を担い、資本主義とも社会主義とも異なる「第三の道」となる大きな可能性を秘めています。参加者の皆さんからは、コープ自然派を利用することの意義を改めて実感した!との声が多く寄せられました。(報告者:内山)