組合員活動報告
「核兵器禁止条約とNPT(核不拡散条約)の違いって?」
2024.9.28
□開催日:2024.9.28(土)
□主催:憲法連絡会
□会場:オンライン
講師の浅野英男さん(核兵器をなくす日本キャンペーン事務局)より、核兵器禁止条約(以下TPNW)と核不拡散条約(以下NPT)の違いや、それぞれの条約の持つ意義について説明いただきました。
TPNWは「核兵器に関わる全ての活動(開発、保有、威嚇、奨励など)を禁止する」だけでなく、「核被害者への援助」や「汚染された環境の修復」も明記されていることを知りました。TPNWに対する日本の立場は、被爆国にも関わらず未だ参加もしていません。まずは締約国会議にオブザーバー参加すること、TPNWに加わることを目指しつつ、対話を通し近隣諸国との緊張を緩和していくことが重要とおっしゃっていました。
浅野さんの話の中で一番心に残ったことは、TPNWに核兵器保有国が一カ国も参加していないから条約に意味がないのではなく、核兵器の禁止規範を「非核兵器国が主体」となって形成し、核兵器の非人道性を普遍化していくという使命をTPNWが持っている、という点です。NPTとTPNWは補完しあう関係にあり、どちらかではなく両方必要、ということがよく分かりました。
次の締約国会議は2025年、被爆80年にあたります。新たな核軍拡競争が見られる今だからこそ、NPTとTPNWの存在意義を再確認し、市民も国も皆で核軍縮の動きをつくっていく必要があると感じました。芝野
参加者の声:
・お話と資料とどちらも整理された内容で今日はとても分かりやすかったです。核兵器がない世界に近づけるよう私自身にもできることを一つずつ取り組んでいきたい、いけるような気になりました。
・お話を伺うまではTPNWじゃないとだめ!と思い込んでいましたが、浅野さんのお話を伺って今しばらくはNPTとの両輪での活動が、核兵器禁止への道への効果が発揮できるのだと思いました。
・全く不勉強であった自分にも理解できるレベルでお話いただいたのはありがたかった。憲法の前文、特に「日本国憲法は、恒久の平和を念願し」以降の部分の思想を世界で実現するには、両条約の拡大が必須であるとも思えた。
・核兵器のない世界を目指し私たちができることは、まず知ることだと思います。話題にしていこうと思います。