組合員活動報告

「サイレントフォールアウト」上映会

2024.2.4

□開催日:2024.2.4(日)
□主催:脱原発ネットワーク連絡会
□会場:神戸映画資料館(神戸市長田区)

日本は唯一の被爆国、と云われてきました。真実は全く違うことに衝撃をうけました。アメリカでは1951年~1992年にかけてネバダ核実験場にて928回の核実験が行われてきました。この映画は、ドキュメンタリー映画監督・伊東英朗さん(愛媛県久万高原町出身)が、アメリカ各地でネバダの核実験による被爆者、研究者など30人に直接インタビューするとともに、現地で入手した4000頁を超える文書を参考に、現在もなお続くアメリカ大陸の放射能汚染の実態を明らかにしたものです。放射線の影響を知らされないまま参加した多くの兵士達、爆発に背を向け、目を覆っただけで立ちあう様子も映し出されていました。
そして、子どもを被曝から守るために女性達が始めた「乳歯調査」の話や「女性の行動がアメリカを救った。政治をチェスのように考える男性の論理ではなく、命に目を向ける女性の行動こそが変革を起こす」とのメッセージも込められている内容でした。上映後、監督の伊東さんから映画製作の様子などのお話がありました。
核実験の放射性降下物がオウン・ゴールでアメリカ各地に被ばくをもたらした事実をアメリカの人々に知ってもらいたい、そして核保有国であるアメリカで核について議論する機会を作り、議会でこの問題を取り上げてもらいたいという監督の切実な願いや日本からの遠洋マグロ漁師さん達へのインタビューの「放射能汚染危険地域で獲ったマグロは内臓が黒く固くなり日本には持ち帰れないのでまかないで食していた、危険性が示されていない時代の恐ろしい出来事だった」という内容に参加した皆さんは熱心に聞き入っていました。
核の問題は世界の共通の課題でありアメリカ以外にも日本上空にまで影響が及んだ太平洋での水爆実験、中国、旧ソ連、イギリスなどの諸外国でも核実験がされていることを改めて知る機会となりました。