組合員活動報告
「坪井兵輔さん講演会「神戸で、起きたこと。」」報告
2018.10.5
主催:ビジョン平和
二年前まで毎日放送でドキュメンタリー番組や「ちちんぷいぷい」の特集を担当されていた坪井兵輔さんをお招きし、私たちの住んでいる街、神戸で何が起こってきたのか話していただきました。
「火垂るの墓」や「少年H」でご存知の方も多いと思いますが、先の戦争で神戸でも多くの民間人が命を失っています。また、神戸は原子爆弾の投下候補にあがっていたそうです。それは、神戸は軍事産業が盛んで軍事基地もあり戦争に都合のよい港だったから。都市の規模以上の大空襲もあったのも、軍を徹底的に破壊するためだったそうです。
戦争は終わっていない…。神戸は日本で唯一潜水艦を造ることができる街です。神戸で造られた潜水艦が世界の海に出ていきます。核の平和利用という言葉のもと日本の原発は動き、核兵器の原料となるプルトニウムが作られます。神戸には原発をつくる技術を持った企業があり、潜水艦と原発の技術で原子力潜水艦を造ることができます。原子力発電所がない神戸ですが、神戸と核は密接な関係ということです。
神戸には「非核神戸方式」があります。非核神戸方式があることで、神戸に核が持ち込まれていません。ご存知でしょうか、非核神戸方式。ぜひ、気に留めてください。
非核神戸方式とは、核兵器の港への持ち込みに対する地方公共団体の対応方針のこと。非核三原則の自治体版とも表現される。神戸市は神戸港に寄港する外国軍の艦船に核兵器を搭載していないことを証明する「非核証明書」の提出を義務付けている。
ドキュメンタリー番組は数百時間の取材がわずか1時間の番組となり放送されます。3時間に及ぶインタビューも放送されるのは7分ということもよくあることで、坪井さんは何時間も話してもらった取材相手のことを思うと、言葉を数分間にカットすることはつらい作業とおっしゃられます。講演会では、放送できなかった数々の真実を聞かせていただきました。
オシャレで美しい港町がクローズアップされる神戸ですが、潜水艦や武器、原発が作られている現実にも目を向け、神戸港から戦地へ向かう船が無いように、核の持ち込みが無いように、関心を高めていきたいと思いました。
子どもに影響を与える一番のメディアは、テレビではなく、学校の先生でもなく、お母さんではないでしょうかとも坪井さんは言われました。子どもたちに、神戸で、起きてきたこと、そして今の神戸で起こっていること伝えることができるよう、今後も学びの場を企画していきたいと思います。一緒に学びましょう!
本講演会は機関紙タブルの取材に来ていただきました。おむすびの紙面では到底報告できない広く深い講演会「神戸で、起きていたこと。」タブルの記事をぜひお読みください!