組合員活動報告

「いのちとくらしの映画祭with湯浅誠Ⅱ」報告

2019.12.15

主催:いのちとくらしの映画祭実行委員会

市民デモHYOGOさん、フードバンク関西さんとコープ自然派兵庫共催の貧困問題をテーマしたイベントは3年前に始まりました。
昨年からは実行委員会を発足させ、今年はご縁が広がりコープこうべさんも加わり5つの団体でいのちとくらしの映画祭実行委員会を構成しました。

今回はドキュメンタリー映画「1945年の精神」を上映しました。
是枝裕和監督がもっとも尊敬する監督と言われるケン・ローチ監督の作品です。そのケン・ローチ監督の劇場未公開ということもあり、会場はほぼ満席の210名の方が来場されました。

「1945年の精神」は第二次世界大戦が終結した1945年のイギリスのドキュメンタリー。モノクロで字幕。世界史にも近代史にも疎く、時代背景のわからない私は字幕を追うのに必死で…。映像を私なりにまとめますと、イギリスは戦勝国であったが、労働者は貧困でした。労働者が自分たちで暮らしを、世の中を、良くしなければと立ち上がり、医療制度、住環境を改善していきます。しかし、政権が変わり、労働者は再び貧困にあえぐようになる様子を撮られていました。市民と政府、政治とくらしが深く関わっていることは日本もイギリスも同じでした。

湯浅さんの講演は映画の解説から始まりました。1995年よりホームレス支援をされ、近年子どもの貧困、子ども食堂に積極的に関わられている湯浅さんの言葉にはハッとすることが多々ありました。その一つに「人間は見たい物しか見ない」と。そして貧困は外からは見えにくい。だからこそ、自分ごととして考え積極的に関わっていかなければ、だれも取り残されない社会は作れません。国の政策が暮らしを変える。非正規雇用、倒産、失業、日雇い労働、ホームレス。母子家庭のお母さんが働いても、働いても貧困から抜け出せない日本。貧困は社会のしくみが作り、社会のしくみは選挙で決まります。
政治に目を向け、選挙で政治家を選ぶ。選挙権を使うのは私たちの大人の責任。視野を広げ、社会へ関心を深めていきたいと思います。


いのちとくらしの映画祭は来年度も開催予定です。知ること気づくことから、一緒に未来を作っていきましょう。